『ベニシアと正、人生の秋に』を読んでみました。
このブログのテンプレートに使わせてもらっている、ベニシア・スタンリー・スミスさん。植物やスローライフに関心がある方はご存じかもしれません。
イギリス出身のハーブ研究家。京都大原の古民家で、たくさんの植物に囲まれ昔ながらの丁寧な暮らしを楽しんでいる女性です。
私が初めてベニシアさんを知ったのはテレビでした。もう10年以上前だと思います。はっきりとは覚えていませんが、NHK『猫のしっぽカエルの手』だったのかな。
当時は、緑あふれる古民家でオシャレにゆったり生活する素敵なイギリス人女性、という印象で、憧れの気持だけで画面を見ていました。
その後すっかりベニシアさんのことは忘れていましたが、今回テンプレートでご縁があり、今はどうしているのかしらと気になりました。
この本は夫の正さんによるご夫婦の半生を振り返った記録で、ベニシアさんも所々で寄稿しています。味のある古民家での暮らしや、ベニシアさんが丹精込めた庭の写真も美しいので、写真集としても楽しめます。
今回この本を読んで、私が心惹かれたお洒落なスローライフの陰に、ベニシアさんの苦労続きの人生を垣間見ることになりました。
イギリス貴族の生まれで、何不自由なく暮らしていただろうベニシアさん。恵まれた生活を捨ててなんで日本に?と思う反面、別世界に行きたかったという気持ちもわかる気がします。
ベニシアさんは1950年生まれなので今72歳くらいですね。写真の彼女は私の記憶とちがい痩せてしまっていますが、品のある素敵な老婦人になられています。
笑顔も穏やかで、色々な試練を乗り越えてきた自信と落ち着きを感じます。
辛い時、きっと傍にいる植物たちがベニシアさんを癒してくれたのでしょうね。
今は眼を患ってしまい庭仕事も不自由とのこと。でも彼女はそれも受け入れて前を向いています。
異国の地での子育てと仕事、どんなに大変だったことでしょう。
今後はご主人、お子さんたちに支えてもらい穏やかな老後を過ごしてほしいものです。
感想としては時々切なく、でもあったかい気持ちになる本でした。
余談ですが、この本はAmazonの中古品で定価の半額以下で購入しました。
なのに新品同様ですごくキレイなんです。
”めっちゃお得~♪”
こういう買い物ができた日は、テンションが上がります(笑)