今日は少し切ないお話しです。
私が秘かに「リンド夫人」と呼んでいる、隣家の奥さまのことです。
ちなみに「リンド夫人」とは、『赤毛のアン』に登場する、世話好きで気のいい年配の女性です。
お隣の奥さん、元祖リンド夫人をマイルドにした感じで、人好き、世話好き、お料理上手の明るく優しい昭和のお母さんです。
いつもよく笑い、私が畑でとれた野菜をおすそ分けすると、その晩はその野菜を使った絶品料理をどっさり持ってきてくれる。
わが家がこの地に引っ越してきた時から、とてもよくして頂いています。
向かいの一人暮らしのおじいさんにも、マメにおかずを作って届けていらっしゃいました。
そんなリンド夫人、今年に入ってからめっきり顔を見なくなっていたのです。
いつも聞こえる、宅急便に明るく応対する張りのある声もパッタリ止んで、何かあったのではと心配になりました。
そんな中で昨日、息子さんが運転する車で帰宅した夫人にバッタリ。
心配していた旨を話すと、具合が悪かったのだと話してくれました。
やはりそうだったんだ。
さらにショックなことに、2人に1人は罹ると言われるあの病気にかかっていました。
来週から治療に入るとのこと。
気丈にされてはいましたが、どことなく疲れが顔に出ていました。
お大事にしてください、と別れたあと。
しばらく感情が麻痺して現実逃避したくなりました。
その後、考え込んでしまいました。
家族でもない私が、夫人のために何かできることはあるだろうか?
何としても回復して、元の元気溌剌な夫人に戻ってほしい。
私に何ができる?
自問しています。
明るい春が訪れますように。